観葉植物の水やりは「毎日? 週1?」と迷いがち。実は回数より“タイミング”がすべてです。本記事では、初心者でも失敗しにくい判断方法を5ステップで解説。季節ごとの目安表、鉢や用土による違い、よくあるトラブルの直し方まで、これだけ読めば迷いません。
目次
1. 観葉植物の水やりが難しい理由
- 植物の種類・鉢の大きさ・土の種類・室温湿度・日当たりで乾き方が毎回違う
- 同じ「週1」でも、夏は足りず冬は多すぎることがある
→ 固定の回数ではなく、土の状態を観察するのが近道です。
2. 基本は「土の乾き」で判断する
- 表面だけでなく指先で1〜2cm触って乾いているかを確認
- 軽い持ち上げテスト:持った時に明らかに軽い=水分が抜けているサイン
- 受け皿に水が溜まっていないかもチェック(根腐れの原因)
ポイント:**「乾かし気味→たっぷり与える」**のメリハリが◎
3. 失敗しない水やり:5ステップ

- 光と風を確保:直射は避けつつ明るい場所、風通しを少し良く
- 乾きの確認:表面〜1〜2cmが乾いたらOK
- 鉢底から流れるまでたっぷり:水は一度にしっかり(少量頻回は根が浅くなる)
- 受け皿の水は捨てる:30分以内を目安に必ず除去
- 記録する:スマホメモで「日付・量・天気」を残すと最適頻度が定まる
4. 季節別の頻度目安表(室内・中型鉢の例)

※環境により差が出ます。あくまで起点として使い、土の乾きで最終判断してください。
季節 | 目安頻度 | 補足 |
---|---|---|
春(15〜22℃) | 3〜7日に1回 | 新芽期。乾きやすさが増す |
夏(23〜30℃) | 2〜4日に1回 | 蒸れ注意。風通しと受け皿の水ゼロ徹底 |
秋(15〜22℃) | 4〜7日に1回 | 成長鈍化。夏のペースを徐々に緩める |
冬(10〜15℃) | 7〜14日に1回 | 乾かし気味。夜間低温時の水やりは避ける |
5. 鉢・用土・環境でここまで変わる

- 鉢材質:素焼き=乾きやすい/プラ鉢=乾きにくい
- 鉢サイズ:大きいほど乾きにくい
- 用土:観葉植物用の水はけ良い配合だと根腐れしにくい
- 環境:エアコン直風は乾燥・低温の両面で負担。直風回避を
6. 朝と夕どっちが良い? ベストな時間帯
- 基本は朝:日中に乾くため、蒸れにくく病気リスクが下がる
- 真夏の高温時は早朝、冬は**暖かい時間帯(昼前後)**に
7. 正しい水やりのやり方(上から・腰水・霧吹き)
- 上から与える(基本):
鉢全体に行き渡るよう、数回に分けて鉢底から水が出るまで。 - 腰水(トレー給水):
小鉢や発根促進に。10〜20分を目安に吸わせ、必ず切り上げる。 - 霧吹き(葉水):
葉の乾燥対策やハダニ予防に有効。ただし土の水やりの代わりにはならない。
8. よくあるトラブルと対処法
- 葉先が茶色く枯れる:乾燥・水切れ・塩類蓄積の可能性。受け皿の水を捨て、たまに鉢底から十分に流す潅水でリセット。
- 下葉が黄色くなる:加湿・根詰まり・光不足。水やり間隔を延ばし、明るさを確保。必要ならひと回り大きな鉢に植え替え。
- カビ臭・土が乾かない:風通し改善、水はけの良い用土に変更、給水量を見直す。
- コバエが出る:有機質土の表面を**無機質マルチ(赤玉小粒など)**で覆う・乾かし気味管理。
9. 初心者に育てやすい観葉植物の例
- ポトス:乾き気味でも持ちこたえる。ハンギングも可。
- サンスベリア:多湿が苦手。水やり少なめでOK。
- モンステラ:光を好むが直射は×。乾いたらたっぷりの典型。
- テーブルヤシ:半日陰で育つ。葉水を好む。
10. まとめ
- 回数ではなく土の乾きでタイミングを決める
- 与えるときは鉢底から流れるまで、受け皿の水は必ず捨てる
- 季節・鉢・用土・環境で最適頻度は変わる。メモで自分の家の“正解”を見つけよう
11. よくある質問(FAQ)
Q1. メーカーの土壌水分計は必要?
A. あれば便利ですが必須ではありません。まずは指・重さ・見た目の3点チェックで十分です。
Q2. エアコンの真下でも大丈夫?
A. 直風は乾燥&低温のストレス。直風を避け、加湿or葉水でサポートを。
Q3. 水道水で葉が白くなる
A. 水道水のミネラル跡です。柔らかい布で拭くか、週1回の葉水で薄めて流しましょう。
Q4. 旅行で数日空ける場合のコツ
A. 出発直前にたっぷり与え、明るい日陰+風通しに。長期なら吸水紐や**腰水(短時間)**を検討。
Q5. 受け皿に水が溜まっていたら?
A. すぐ捨てるのが原則。根腐れの大きな原因です。